フランス農業の祭典!サロン・ド・アグリ2016視察 Le Salon International de l’Agriculture

こうしてフランス行きは決まったのでした

2015年の年末、いつもお世話になっている某百貨店のO部長との飲み会の席でのこと。新宿歌舞伎町の「俺のイタリアン」で立ち食いしながら雑談の中で、「フランスで『サロン・ド・アグリ』っていう農業のイベントがあるんやけどなぁー」とO部長。言葉には表れませんでしたが「行きたいんやけど、なんとなく踏ん切りがつかへんのよねー」という感じがにじみ出ていました。初めて聞いたそのイベントの名前ではありましたが、なんとなく「海外行きたいなー」という気持ちだけで、「行きましょうよ!!」と即答してフランス行きを後押ししたのでした。

フランスは、服飾ブランドからイメージされるキラキラした姿だけではなく、実は食料自給率がカロリーベースで120%を超える農業国なのです。ワイン、チーズをはじめとした食品の世界的なブランド力はみなさんご存知だと思います。そのブランド力の背景にある「フランス人の農業に対する考え方」の一端でもつかめれば、という思いを抱いて渡仏しました。

以下、参考までに農林水産省のHPより引用したフランス農林水産業の概要です。

・国土面積は日本の約1.5倍。農用地面積は国土の半分を占め、EU農用地面積全体の16%を占めEU最大。
・農業生産額もEU最大で、EU全体の18%を占める一大農産物生産国。
・農産物の輸出大国でもあり、農産物輸出額は、米国、オランダ、ドイツ、ブラジルに次ぐ世界第5位、農産物輸入額は世界第7位(2013年)。
・南西部のボルドーから北東部のナンシーを境界に、同境界より北部は農業地帯であり、パリ近郊や中央地域には小麦など大規模な穀物地帯が広がる一方、同境界より南部は山岳地帯となっており、肉牛の放牧など畜産業が盛んで、その大半が条件不利地域。地中海沿岸やボルドーなど南西部、ロワール地方などではワインの生産が盛ん。
・一経営体あたり平均経営面積は58.7ha(2013年)。
・主要農産物は、小麦、大麦、とうもろこし等の穀物、てん菜、ぶどう、生乳、肉類等。加工品では、ワイン(輸出額世界第1位(2013年))、チーズ(同3位)等。

 

サロン・ド・アグリとはこんな展示会

「サロン・ド・アグリ」とは、毎年2月末から3月初旬にかけて開催され、フランス本国と海外領土の地域が集まる国をあげた農業の展示会です。50年を超える歴史ある展示会で、ルーツをたどると100年以上前のナポレオンが開催した農畜産物のコンクールに源流があるそうです。フランス語では、“Le Salon International de l’Agriculture”。日本語でいえば、国際農業祭といったところでしょうか。フランス語にすると、とたんにオシャレに感じるのが不思議ですね。

そして、来場者のほとんどが一般客というのが驚きでした。日本で開催される食の展示会といえば、いわゆるBtoBの「業者」向けのものがほとんどであり、一般向けイベントとしては、デパートの「北海道物産展」とか、広い公園でおこなわれる「B級グルメイベント」など、その場で飲み食いや、買い物をしながら各地の食を楽しむイベントが多いと思います。 「サロン・ド・アグリ」では、一般の人に牛、ヤギ、豚の展示など、農業そのものを見てもらうイベントになっており、お買い物や飲み食いはメインではないのが特徴です。もちろん、パビリオンによってはその場で買ってその場で食べれるようなお店もあれば、アルザス料理など地方料理が食べられる座席を構えたお店もあるので昼食に困るということはありません。

https://www.salon-agriculture.com/

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  いざパリへ。そしてサロン・ド・アグリを巡る

仕事の都合で、私だけ同行の皆さんより1日遅れてフランス入りの日程を組んだため、格安チケットで手配したブリティッシュエアウェイズにひとり乗り込み、ヒースロー経由でシャルルドゴール空港に着いたのでした。羽田を出てから15時間の長い空の旅でしたが、久しぶりのヨーロッパということもあり、軽い興奮状態です。現地時間で午後6時頃、パリで有名なビストロ「L’Ami Jean」でO部長とHさんに合流し、現地アテンドをしていただいた清水さんとともに夕食をとり翌日からの作戦会議となりました。(L’Ami Jeanの写真は撮り忘れました)

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翌朝から早速会場を廻ります。上の写真のような大きなパビリオンが8つあり、それぞれのパビリオンでテーマが違うので飽きません。牛のパビリオン、羊、野菜、ワインやチーズ、レストランのパビリオン、海外領土の大西洋、太平洋の島々などのパビリオンもあります。まずはビジネス来場者のラウンジにチェックインし、中心的パビリオンから視察開始。

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ドーンと現れた牛。最初はなんのことか意味不明でしたが、こちらの牛ceriseセリーズがマスコットとのこと。このセリーズがパンフレットや会場のいたるところで出てくるわけです。日本であれば「ゆるキャラ」でふわっとさせるところに、リアルな牛をもってくるのはお国柄の違いでしょう。

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このパビリオンはフランス中の牛が集められています。その数20種は下らないでしょう。

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牛は品種ごとに並んで、天井から下がる幕に品種名が書かれています。

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上の写真のように、家族連れや子供が多く、誰でも牛とふれあえるブースの作りになっています。老若男女とわず、パリ中の市民がやってきている感じです。子供向けの展示やアトラクションもあちこちにあり、動物園感覚の教育の場となっている印象です。

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こちらではお姉さんの誘導で体験的な遊びをしている様子。

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あちこちで牛の品評会やらプレゼンテーションが行われており、こんな様子で牛がふつうに会場を歩いています。

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女性審査官が、牛のお尻を見て何かしらの評価をしている様子。多く見かけたのは、働く女性。しかも指導的、監督的な立場の方も多いように見受けられました。この点は日本はまだまだな感じです。

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牛のパビリオンでは、牛に関連するグッズ(写真は首につける鈴)も販売されていました。

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とにかく会場は広い。1つのパビリオンでこの広さ。
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畜産の展示の多さに比べて青果物の展示は以外に少なく、フランス人の肉をメインにした食生活スタイルを表しているのかもしれません。こちらは野菜のパビリオン。
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イチゴに飴をまとわせたお菓子を試食させてもらえるブース。
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チーズを切り分けて試食させてもらえるブース。

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羊や、豚、鶏もフランス中の様々な品種が集まっています。

モフモフが半端じゃない鶏(烏骨鶏だと思います)

 

 

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外に出てみると、丸太早切り競争をやっていました。サロン・ド・アグリは、農業にとどまらず、馬や犬のコンテストなども行われており、林業も含めた一次産業と動物の祭典とも言えそうです。

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パビリオンを移動して、海外領土などのパビリオンへ。とたんに、ラテン系のノリに変化!まったく別の国に来たような感じです。

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また、フランスの各地域ごとのエリアもあり、各地の特産的なワインやチーズなどが並びます。ここはお買い物エリアでもあります。
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上のオリーブを搾油して見せているブースもあります。

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もちろん、ちゃんとお仕事もして来ましたよ・・・

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シャロレー牛の生産組合の方との面談。シャロレーのこだわりや、これからこんなことしたい、とか色々お話しました。KOBEビーフのこともご存知の様子。 p3050021

2017年のサロン・ド・アグリは、2月25日から3月5日まで開催されています。もう1年経ったのか…とこの記事を書きながら感慨にひたりつつ、1年寝かせたできごとを、いま書かないと一生書くチャンスを逃してしまうと思い、一気に書き上げました。

またフランス行きたいな~

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