宮城県~復興途中の仙台で伝統のうまいものを味わう。

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今年6月に仙台に行ってきた。今回の訪問目的はこだわりの手仕込牛たんを仕入れること。
震災後東北太平洋側を訪れるのは3回目だ。1回目は昨年8月に気仙沼で旨い秋刀魚の煮つけを作る斉吉商店を訪れ、2回目は11月に宮古の迫力の海鮮丼を出す蛇の目本店を訪ねた。訪れる度に思うのは、皆さんとても前向きに力強く生きているってことだった。今回は震災から1年3ヶ月経ち、仙台などの都市部では復興景気もあると聞いていたので、どんな状況なのか気になっていた。

 

 

仙台というとまず牛たんを思い浮かべるところだが、宮城県内には石巻、塩釜、気仙沼など多くの漁港をかかえ、寿司もうまい場所でもある。まず昭和21年創業の老舗「たちばな」の相澤さんに会いに行く。相澤さんとは以前全国丼サミットというイベントで仙台づけ丼というグループで参加されており、私が伊勢丹新宿店で丼サミットの企画をお手伝いした関係でご縁をいただいだ。
※全国丼サミットの詳細は→全国地域おこしご当地丼会議
※仙台づけ丼の詳細は→「仙台寿司業組合」
づけ丼はメインにとっておくとして、まずは三陸のほやをいただく。ほやは新鮮さが命。鮮度が落ちてくると臭みが出てくる。この地物の天然ほや酢はまったく臭みがない!独特の香りが苦手な方でもつるつる食べれると思う。写真はないがキチジの南蛮や自家製の塩辛も旨かった。

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宮城は酒どころでもある。浦霞の生酒をいただく。フレッシュな味わい。やっぱり海の物には日本酒が合う。

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そして、こちらがどうしても食べたいお目当て仙台づけ丼だ。
仙台づけ丼とは、
・地物の魚を使う
・宮城県産の米と使う
・それぞれのお店の独自性を出す
という決め事がある。

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「たちばな」さんでは季節ごとの魚で彩られている。ネタは旬によって変えるそうだ。そして、下の写真のように海苔で巻いて手巻き寿司風にするとまたうまいのである。仙台づけ丼を提供する多くの店舗の中で「たちばな」さんは食数ベースで一番売っているそうだ。
皆さん、仙台は牛たんだけじゃない、寿司は外せませんぞ。

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【たちばな】
仙台市青葉区一番町3-3-25 たちばなビル5F


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ところで、仙台が冷やし中華発祥の地だということはご存知だろうか?実は、へそ曲がりな私はある飲食店が○○発祥のお店、元祖○○の店、みたいな触れ込の多くは眉唾ものだと思っている。なぜなら言ったもの勝ちのようなところがあるからだ。明確な資料などがない限り、起源を客観的に遡って知る人がいなければお店の宣伝文句で何とでも言えてしまうのではないだろうか。しかし仙台の牛たんに代表されるように、地域の食文化として根付いている場合は意味が違う。起源はどうあれその地域の人に愛されつづけ、食べられ続けなければご当地の名物まで昇華できないからだ。そしてこの冷やし中華も牛たんに並んで仙台の食文化までに昇華された本物の名物である。結局、その地域全体で地域の人が食べ続けているかどうか、だと思う。夏だけでなく通年メニューに載って販売している店も多いとのことだ。
伺った龍亭さんは昭和6年創業の老舗で地元では冷やし中華の元祖といわれている。メニューには涼泮麺となっている。味は胡麻ダレと醤油ダレの2種類から選べる。私は迷わず醤油ダレを選んだ。

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具材は後乗せである。このボイルした海老と麺の透明感がすばらしい。目で見て旨さを感じる。

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麺は見た目につやつや、喉越しはつるつるであった。

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【龍亭】
仙台市青葉区錦町1-2-10


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そして、最後にこれも仙台名物「づんだ餅」
こちら村上屋餅店さんは、130年ほど前にづんだ餅を初めて商品化したといわれるお店だ。お土産はもちろん、店内でも食べることができる。お店に入って隅の席に座り、早速すんだ餅をオーダー。お店の方が作りたてを運んでくれる。真っ白の餅に絡むづんだ案はとても軽く、フワっとした舌触りだ。餅は3個入っているので食べ応えもある。うまい。

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餅にまとった餡はごってりしていないから、さらっと食べれる。

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【村上屋餅店】
仙台市青葉区北目町2-38


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仙台は歴史ある旨いものが多い街だと実感する。しかし、「たちばな」の相澤店長曰く、近海の穴子は震災以前の美味しさのものが出てこない、と言っていた。震災以前と以降で一部の食材に制約があるのも確かなようだ。以前の穴子が食べられるよう、食の復興も願う。

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